【奥尻島 勾玉】

2023年04月05日 12:53
カテゴリ: 【青苗】

【奥尻島 勾玉】
奥尻島の勾玉は、昭和51年、青苗遺跡の発掘調査で発見されました。
青苗遺跡は奥尻島最大の遺跡で、奥尻島南部、青苗地区の海岸段丘上に位置しています。
古い時代では縄文時代早期(約8,000年前)から、擦文時代後期(約1,000年前)までのさまざまな時代の遺構・遺物が発見されている遺跡です。
勾玉は青苗遺跡の東側、海岸段丘の縁で見つかった墓から出土しました。
墓は石囲いがあり、この時代の北海道地方の墓としては独特のつくりになっています。墓からははっきりした人骨は検出されませんでしたが、その痕跡は残っていました。
勾玉は、被葬者の胸のあたりから発見され、勾玉の他、ガラス玉、水晶玉、水晶製切子(きりこ)玉、石製玉も同様の位置から見つかっています。頭部の上の方からは鉄製の直刀が発見されました。
勾玉の特徴は、長さ5cm、幅2cmで、全国的に見ても大変大きいものです。
また頭部に刻文がきざまれており、この特徴をもつものを丁字頭勾玉(ちょうじがしらまがたま)といいます。
石材はヒスイ。しかも大変美しい緑色のヒスイです。原石産地を鑑定したところ、原石は新潟県糸魚川産であることが判明しました。国内において発見されたヒスイの勾玉の多くは糸魚川産であると言われています。
勾玉は、奥尻島津波館で実際にご覧いただけます!

記事一覧を見る